「外反母趾」とは、足の親指が小指側へ大きく曲がってしまっている足の症状です。
健康な足でも、親指は小指側へ曲がっていますが、角度にして10度程度までで、15度以上曲がっている場合は「外反母趾」の疑いがあります。
「外反母趾」による各症状の改善にインソールは効果的です。では、なぜ「外反母趾」にインソールの使用が効果的なのでしょうか。
さっそく解説していきます。
外反母趾だと何が起こる?
「外反母趾」では、足の親指が小指側に大きく曲がり、親指付け根部分に位置する第1中足骨と呼ばれる骨が、足の内くるぶし側の親指の外側に飛び出してきます。
ちょうど、足の内側上半分がくの字を描くような状態です。
こうなると、靴を履いたときや歩いたときに、飛び出した骨があたって痛みを生じます。
だんだんとこの骨まわりの皮膚が硬くなり、靴擦れも起こります。
見るからに痛々しい状態ですよね。
軽症のうちは靴を履いたときや歩いているときに痛むだけだったものが、症状が進むと裸足でいるときも痛むようになります。
さらに症状が進むと、足の親指をうまく使えなくなります。
すると、本来、歩いたり体重を支えたりするときに親指で担うはずの負荷が、人差し指や小指のつけ根の下部分にかかってくるのです。
そうなると、この部分に痛みが生じたりタコができたり靴擦れになったりします。
外反母趾のチェック方法
「外反母趾」の疑いがあるかどうかは、以下のような方法により自宅で簡単にチェックできます。
手順②足を地面につけ、足の内側のラインにそって置きます。
手順③ボールペンや鉛筆の足側のラインと親指の外側までの角度を測ります。
手順④角度をチェックします。
チェックした角度が15度以上ある場合は「外反母趾」の疑いがあります。
チェックした角度 | 足の状態 |
0~15度未満 | 正常 |
~20度未満 | 軽症の外反母趾 |
~40度未満 | 中程度の外反母趾 |
~40度以上 | 重症の外反母趾 |
外反母趾の原因
「外反母趾」の原因は、4つあります。
「外反母趾」の原因として最も多くみられるものは、ハイヒールやパンプスなど、つま先周辺部分に体重や負荷がかかる靴を長時間履いていることです。
ハイヒールやパンプスはつま先の幅が狭い上、体重や負荷がつま先の方に多くかかるので、履いている間、足の親指は小指側に押された状態です。「足の前滑り」がある場合も同様です。
この状態が長く続くとことが「外反母趾」の原因となります。
他にも、「偏平足」や「開帳足」であると「外反母趾」になりやすいです。
足の形によっても「外反母趾」になりやすい場合があり、足の親指が最も長いエジプト型の足の人は「外反母趾」になりやすいといわれています。
外反母趾からくる不調は改善できる!
「外反母趾」からくる不調の改善や症状の悪化を防ぐには、つま先部分、特に第1中足骨周辺へかかる負担を軽減することが大切です。
ハイヒールやパンプスなどの、つま先部分に体重や負荷がかかる靴をなるべく履かないようにしましょう。
「足の前滑り」を防ぐことも重要です。
また、「偏平足」や「開帳足」の傾向がある方はこれらを改善していきましょう。
「足の前滑り」、「偏平足」や「開帳足」の改善にインソールの使用は手軽で効果が高いので、積極的に活用するのがおすすめです。
以下の記事も参考にしてみてください。
また、「外反母趾」の人は、親指がうまく使えない状態になっていることが多いので、この点を改善することも必要です。
しっかりと足指を使って歩けるようにサポートしてくれるインソールはこの点でも効果があります。
他の方法では、親指が小指側へ曲がっていかないように、テーピングをしたり矯正補助具を取り付けたりするのも効果的です。
症状がひどい方は専門家に相談してみてください。