入浴時に湯船につかるときは、入浴剤を使うと、より温まり保温効果がアップします。とくに冷えやすい足先の血行を改善し、温めるのに最適です。でも入浴剤って種類がたくさんあり、選ぶのに迷ってしまいますよね。
そこで、365日中360日は湯船につかるくらいお風呂好きの私が、無添加入浴剤がおすすめの理由と入浴の効果、入浴剤の種類を解説するとともに、体を温め湯冷めしにくく、肌に優しい無添加入浴剤のおすすめを紹介します。
無添加入浴剤がおすすめの理由と入浴の効果
入浴剤の使用は、入浴時に湯船につかる効能や効果をさらに高める働きがあります。入浴剤は、体が芯から温まった状態をお風呂から上がった後も一定時間持続させたり、きれいになった肌にうるおいを与えたりする効果が期待できます。
さらに無添加入浴剤は、合成着色料で肌荒れする心配や、合成香料で不快になったりする心配がないのでおすすめです。入浴の際、湯船につかる効能と効果には、以下のようなものがあります。
湯船につかる効能 | 体に対する効能 | 体に対する効果 |
---|---|---|
体全身が芯から温まる | 血液やリンパ液の流れを促進 | 疲労回復、新陳代謝の向上、むくみや冷え・こり解消、リラックス |
水圧によりマッサージされる | 血液やリンパ液の流れを促進、筋肉の疲労やこわばりを解消、心肺機能の向上 | 疲労回復、むくみや冷え・こり解消、リラックス、呼吸が深くなる |
体に浮力がかかる | 筋肉や関節にかかる負荷の軽減 | 疲労回復、リラックス |
肌が柔らかくなり毛穴が開く | 肌表面についた皮脂や垢の除去 | 肌が清浄になる |
お湯で体が温まるため、血液やリンパ液の流れが促進されて多くのよい効果があります。
とくに、足先は心臓から遠く体の末端に位置するため、体の中でも冷えやすい部位です。さらに冷えた空気は部屋の下の方に流れるため、冬は寒さで、夏はエアコンの冷気で足先が冷え、血行が悪くなりがち。そんな足先の血行を改善するために手軽で有効なのが入浴時に湯船につかることなのです。
湯船につかるとお湯の水圧によるマッサージの効能や浮力の影響をうけて、疲労回復やこりを解消する効果もあります。
無添加入浴剤のおすすめの中から選ぶ!入浴剤の種類を知ろう
入浴剤には以下のような種類があります。
入浴剤の種類 | 成分やしくみ | 商品(名)一例 |
---|---|---|
無機塩類系 | 炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)、塩化ナトリウム(食塩)、硫酸ナトリウム(芒硝)、硫酸マグネシウム等 | ○○ソルト、△△温泉の素、クナイプ |
生薬・植物エキス系 | カミツレ、米や大豆の発酵エキス、ショウブ、センキュウ、チンピ、トウキ、トウヒ、トウガラシ、ニンジン、ユズ、ヨモギ、ショウキョウ、甘草、ケイヒ等 | ○×△エキス配合、リーフを詰めたティーバッグ状の製品 |
炭酸ガス系 | 炭酸水素ナトリウム(重曹)等の炭酸塩にクエン酸等の有機酸類を加え、お湯に入れたときに炭酸ガスを発生させる | BARTH、きき湯、バブ |
酵素系 | 蛋白質分解酵素 | 酵素風呂、薬用酵素入浴剤 |
入浴剤の種類は大きく分けると4つに分類され、おおよそこれらの種類に保湿成分となるエキスやオイル、香りづけの香料などを加えたものが一般的です。
無機塩類系や炭酸ガス系の入浴剤は温泉に含まれる成分を再現し、製品化したものが多く見られます。無機塩類系入浴剤は、とても体が温まりますが、この理由は皮膚の表面のたんぱく質と入浴剤の塩分が結びつき、皮膜を形成するので温まった体が冷めにくくなることによるものです。
また、硫酸ナトリウム(芒硝)には皮膚の傷を修復する効果が、炭酸水素ナトリウム(重曹)には、肌の余分な角質を優しく除去し、清浄にする作用があります。
生薬・植物エキス系入浴剤の保温効果は血行がよくなる植物エキスの働きによるもので、同時に潤いも与える働きを持っているものもあります。炭酸ガス系入浴剤で体が温まるのは、皮膚から吸収された炭酸ガスが、血管を拡張させるので血行がよくなることによるものです。
酵素系入浴剤は、保温というよりも肌を清浄にすることを主目的にしています。
このように、入浴剤は種類によって体が温まるしくみに違いがあります。
無添加入浴剤おすすめ10選
無添加入浴剤のおすすめを「追い炊きができる製品」と「追い炊きができない製品」にわけて紹介します。
無添加入浴剤おすすめ6選(追い炊きができる製品)
追い炊きができる入浴剤は、家族のお風呂に入る時間帯が一定ではない場合や、浴槽につかる人が限られているため毎日お湯を取り換えない場合などに向いています。
製品名・メーカー | 種類 | 主な特徴 | 価格(税込)とコスト |
---|---|---|---|
BARTH・TWO | 炭酸ガス系 | 温浴効果と保温効果を高める、肌を清浄にしてくれる | 90錠入り6,600円(1回あたり約220円)※他に9錠入りと30錠入りの製品がある |
エプソムソルト・アースコンシャス | 無機塩類系 | 温浴効果と保温効果を高める | 3kg入り1,760円(1回あたり約59円)※他に800g入りと10kg入りの製品がある |
グラウバーソルト・アースコンシャス | 無機塩類系 | 肌荒れの予防、保温効果を高める | 3kg入り2,400円(1回あたり約48円)※他に800g入りと10kg入りの製品がある |
内モンゴル産 天然重曹入浴用・アースコンシャス | 無機塩類系 | 肌を清浄にしてくれる、保温効果を高める | 3kg入り2,090円(1回あたり約42円)※他に800g入りと10kg入りの製品がある |
華密恋・カミツレ研究所 | 生薬・植物エキス系 | 肌の保湿と保温効果を高める | 1500ml入り7,260円(1回あたり約242円)※他に400ml入りと詰め替え用の製品がある |
フローラ・バス-102・フローラ | 生薬・植物エキス系 | 肌の保湿と保温効果を高める | 500ml入り3,100円(1回あたり約94円)※他に150ml入りと2L入りの製品がある |
BARTH
白色固形の錠剤型で炭酸ガス系のタイプです。お湯に溶けると無色で、香りはありません。同タイプの製品は他にもいろいろなメーカーから発売されていますが、体の温かさが持続する時間が違います。私は、他メーカーの製品も使用したことがありますが、BARTHが最も湯冷めしにくいと感じました。
また、肌を清浄にしてくれるので、入浴後につける化粧水やクリームの浸透もよくなります。難点はコストが高いことです。実際に使用した人からは、以下のような声がありました。
エプソムソルト
白色粉末状の無機塩類系のタイプで、お湯に溶けても無色・無臭です。入浴時にはとてもよく温まり、入浴後は湯冷めしにくく、コストパフォーマンスが高いのが特徴です。個人的な感想では、入浴時の温まりやその後の湯冷めのしにくさはBARTHといい勝負といえるほどです。同じメーカーから出ている他の入浴剤とブレンドして使用できます。
実際に使用してみた人からは、以下のような声がありました。
グラウバーソルト
白色粉末状の無機塩類系のタイプで、お湯に溶けても無色・無臭です。肌の傷を修復する作用がある硫酸ナトリウム(芒硝)が主成分の入浴剤で、肌荒れの予防や改善に効果があります。同じメーカーから出ている他の入浴剤とブレンドして使用できます。
実際に使用してみた感じでは、保温効果はエプソムソルトやBARTHよりも穏やかな温まり方ですが、肌へうるおいをあたえてくれる感触はグラウバーソルトの方があるように感じました。また、実際に使用した人からは、以下のような声がありました。
内モンゴル産 天然重曹入浴用
白色粉末状の無機塩類系のタイプで、お湯に溶けても無色・無臭です。炭酸水素ナトリウム(重曹)が主成分の入浴剤です。炭酸水素ナトリウム(重曹)には、肌の余分な角質を優しく除去し、清浄にする作用があるので肌が滑らかになります。私も使用してみたところ、ひじやかかとがつるつるになりました。
入浴後は肌の余分な角質や垢が除去されている状態なので、クリームやオイルなどで油分を補ってってあげるとさらに美肌効果が高まります。こちらも同じメーカーから出ている他の入浴剤とブレンドして使用できます。実際に使用した人からは、以下のような声がありました。
華密恋
生薬・植物エキス系のオーガニックのジャーマンカモミールから抽出したカミツレエキス100%の入浴剤です。原液は茶色ですが、お湯に入れるとほとんどわからない程度の薄茶色になります。カミツレエキスは、肌へうるおいを与えてくれる働きがあります。アトピーなど肌に問題を抱える人の口コミで「肌の状態が改善した」という声も多く見られます。
浴槽につかっているときはそれほど温まっている感じはないのですが、温かさの持続時間が長めというのが実際に使用してみた感想です。優しいカモミールの香りですが、天然のハーブの香りなので人によっては薬草のような香りだという声もあります。難点はコストが高いことです。
実際に使用した人からは、以下のような声がありました。
フローラ・バス-102
無色で原液はほんのり木の香りがする生薬・植物エキス系の入浴剤です。生薬・植物エキスには、肌へうるおいを与えてくれる働きがあります。かかとやひじのかさつきが改善したという口コミも見られました。湯冷めしにくいなど、保温効果を評価する声もあります。実際に使用してみた感じでは、やはり肌へのうるおいを強く感じました。
また、実際に使用した人からは、以下のような声がありました。
無添加入浴剤おすすめ4選(追い炊きができない製品)
追い炊きができない製品は、毎日必ずお湯を取り換える人や、家族が入浴する時間が特定の時間帯に決まっており、追い炊きする必要がない人に向いています。
製品名・メーカー | 種類 | 主な特徴 | 価格(税込)とコスト |
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ヒマラヤ岩塩バスソルト・アースコンシャス | 無機塩類系 | 発汗作用と保温効果 | 3kg入り2,400円(1回あたり約40円)※他に800g入りと10kg入りの製品がある |
インディアン ルビーソルト・アースコンシャス | 無機塩類系 | 発汗作用と保温効果、肌を清浄にしてくれる | 3kg入り2,990円(1回あたり約50円)※他に800g入りと10kg入りの製品がある |
アロマバスソルトノクターン・ムーンソープ | 無機塩類系 | 発汗作用と保温効果、リラックス | 350g入り2,200円(1回あたり約200円) |
アロマバスソルトアラベスク・ムーンソープ | 無機塩類系 | 発汗作用と保温効果、リラックス | 350g入り2,200円(1回あたり約200円) |
ヒマラヤ岩塩バスソルト
ミネラルが豊富なピンク岩塩の無機塩類系入浴剤です。ミネラルが豊富でよく温まり、発汗作用が強いのが特徴です。岩塩系の入浴剤は溶け残りが出るので、添付の小袋に入浴剤を入れて浴槽に入れるようにしましょう。この製品は、残り湯を洗濯に使用できます。実際に使用した人からは、以下のような声がありました。
インディアン・ルビーソルト
硫黄の香りがする黒い岩塩の無機塩類系入浴剤です。こちらもミネラルが豊富でよく温まりますが、硫黄の香りが強いので苦手な人は避けたほうが無難です。さらに、酸化還元力が高く、水道水の塩素を中和してくれるので、肌に優しいお湯になります。
お湯に入れると、うっすらと黒っぽい色がつき、硫黄の香りもあるため残り湯での洗濯はできません。実際に使用した人からは、以下のような声がありました。
アロマバスソルトノクターン
アロマオイル配合のピンク岩塩の無機塩類系入浴剤です。岩塩系の入浴剤に見られる温浴効果や発汗作用に加え、各種のアロマオイル(ビャクダン油、パルマローザ油、ラベンダー油、 ローズウッド油、アミリス油)が配合されているので、いい香りがするのが特徴です。
実際に使用してみると、岩塩系の入浴剤で発汗によるデトックス効果を感じながら、リラックスもできる贅沢な入浴剤といった感じです。コストは高くなりますが、リッチな気分が味わえます。この製品は、残り湯を洗濯に使用できます。実際に使用した人からは、以下のような声がありました。
アロマバスソルトアラベスク
黒、赤、ピンクの3種のヒマラヤ岩塩からなる無機塩類系入浴剤です。黒い岩塩の硫黄の香りもアロマととらえ、それをいかすように各種のアロマオイルが配合されています。3種類の岩塩は時間差で溶けていくので、ゆったりと入浴できます。
ピンク系岩塩と硫黄系岩塩のいい所を両方取り入れ、さらにアロマオイル(レモン油、ライム油、シダーウッドバージニア油・アトラスシーダー樹皮油、ローズマリー油)も配合された何とも欲張りな製品です。その分、コストはやや高くなりがちです。
実際に使用してみると、岩塩系の入浴剤で発汗によるデトックス効果を感じながら、リラックスもでき、さらに温泉気分も味わえる入浴剤です。この製品も硫黄系の岩塩が使われているので、残り湯は洗濯に使用できません。
入浴剤選びで迷ったら?
入浴剤選びで迷ってしまう場合は、1~3回分のパックが複数種類入っているお試しパックセットを選ぶのがおすすめです。私はアースコンシャスのエプソムソルトを使用していますが、種類がありすぎて、はじめはどれを選んでよいのかわからなかったので下記のようなお試しパックセット(1,000円・税込)を選んで主要製品を全種類試してから購入しました。
無添加入浴剤のおすすめはここが違う!選んだポイントを解説
無添加入浴剤のおすすめは以下のポイントを重視して選んでいます。
- 温まる効果を高め、湯冷めしにくい
- 合成着色料を使用していない
- 合成香料を使用していない
- シンプルな成分
- なるべくコストパフォーマンスがよく、使用量を調整できる
最も重視して選んだのは、温まる効果を高め、湯冷めしにくいことですが、合成着色料を使用していない点も外せないポイントでした。合成着色料を使用しているものは、肌が敏感な人は肌が荒れてしまうことがあるようで口コミにもそういったものをたまに見かけます。
私も肌が弱い方で、合成着色料使用のものは肌が荒れてしまった経験がある(必ずしも入浴剤のせいだったかはわかりませんが)ので今回のおすすめからは外しました。また、濃い色の入浴剤は浴槽に色がついてしまうことがあり、毎日同じ入浴剤を使用していると、掃除をしていても薄く色素が蓄積していき、なかなかとれなくなってしまいます。
塩素系の漂白剤などで落ちますが、体を浸すお湯をためる浴槽に頻繁に塩素系漂白剤は使用したくないと考えているので、なるべく濃い色の入浴剤は避けて選びました。
また、香料に関しては、経験上、合成香料で好みに合わないものは匂いがきつく感じてしまい使い続けられないことがありました。やはり入浴するとお湯の香りを直接吸い込むことになり、肌にも香りが残ることがあるので、無香料、もしくは天然の香りのみの製品から選んでいます。
最後にコストですが、1回の使用量に換算した価格が150円を超えるものは、入浴剤の相場から考えてやや高額だと考えてよいでしょう。目安としたのは、コンビニエンスストアやドラッグストアで売られている、1回分がパックになった入浴剤の価格の相場が大体80~150円程度であるためです。
まとめた量を購入するよりも1回分がパックされている製品は割高になりますので、それよりも高いというのはやや高額な部類との考え方です。
無添加入浴剤おすすめ10選まとめ
365日中360日は湯船につかるくらいお風呂好きの私が、独自の基準で無添加入浴剤のおすすめを紹介してきました。どの無添加入浴剤を選んでも、しっかり温浴効果や保温効果が感じられるものでおすすめです。お気に入りの無添加入浴剤をみつけて、足をはじめ、体を温め健康を保つのに役立ててみてください。